三井物産デジタルコモディティーズ(MDC)は17日、貴金属価格への連動を目指す暗号資産「ジパングコイン(ZPG)」シリーズについて、従来のプライベート型ブロックチェーンに加え、パブリック型ブロックチェーンへの展開を開始すると発表した。GMOコイン株式会社でも20日(月)からZPGシリーズの取引を開始する。
パブリックチェーン上でのジパングコインは、OP Labs(ニューヨーク)が開発するEthereumのレイヤー2ブロックチェーン「OP Mainnet」を基盤として採用する。OP MainnetはCoinbaseのBase、SonyのSoneiumなど50以上のチェーンが本番稼働するOP Stack上で構築されており、Ethereumのセキュリティを継承するアーキテクチャが特徴だ。MDCは、主要企業による採用実績と法規制下の暗号資産との親和性を選定理由として挙げている。ジパングコインはOP Mainnet上で日本の発行体によりローンチされる初の暗号資産となる。
トークン発行プラットフォームには、機関投資家向けデジタル資産管理で実績を持つFireblocks(ニューヨーク)を採用した。Fireblocksは世界2,400社以上の金融機関にサービスを提供しており、独自の鍵管理アーキテクチャによる高水準のセキュリティと、規制遵守を前提としたポリシー管理機能を有する。MDCはこれらの機能が、規制環境下でのパブリックチェーン展開に適合すると判断した。
MDCは今後、OP Mainnetに続いてSolanaブロックチェーンへの展開も計画している。SolanaはVisaによるステーブルコイン決済やJPMorganのコマーシャルペーパーのトークン化など、機関投資家による活用事例が広がっている。同社は高速性・流動性・拡張性に加え、AML(マネーロンダリング対策)対応フレームワークの整備を評価材料として挙げる。ジパングコインは今後、①プライベート型ブロックチェーンでの発行、②パブリック型ブロックチェーンでの発行、からなるマルチチェーン構成で運営される方針だ。MDCは2021年4月に設立された三井物産グループのデジタルコモディティー事業会社で、代表取締役社長は見市礁氏が務める。


