ビットコイン(BTC)価格は7万5000ドル付近で推移しており、4月17日に7万8380ドル付近で反発された後、日中わずかに上昇した。
この下落によって、デリバティブ市場のポジションは中立化した。一方、長期保有者は保有量を加速度的に増やしている。この乖離が今後の方向性を左右する一段階の決定要因となる。
ビットコインは、3月29日の安値から4月17日の高値7万8380ドルまで20.72%上昇し、約3週間で1万3444ポイント上昇した。高値到達後は、下降並行チャネル内で推移しており、急騰後に継続を示唆するブルフラッグ型の形成となっている。
フラッグの上限トレンドラインは4月18日と20日の2回、直近セッションで試された。直近のアタックでは上ヒゲが形成された。このヒゲは、買い手が価格をレジスタンスまで押し上げ、売り手が終値前に主導権を握ったセッションで現れた。
出来高の様子も同様である。フラッグ内部の買いセッション出来高は、直前の売りセッション出来高を下回っている。この非対称性が通常の上昇傾向のシグナルとは逆の動きとなっている。フラッグ内での出来高縮小自体は一般的だが、売りが買いを上回る縮小は弱気サイン。
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ブルフラッグ自体の形は依然として維持されている。ただし、上限トライにおいて、上昇サイドが必要とする十分な力強さは示されていない。現物出来高がシグナルを分ける中、次の焦点はデリバティブ市場のポジションに移っている。
4月17日の高値以降、ビットコインの未決済建玉(オープンインタレスト、先物未決済ポジションのドル換算合計)は304億6000万ドルから274億4000万ドルに減少した。3営業日で約10%の減少となっている。
資金調達率(パーペチュアル先物市場でのロングとショート間の定期的な支払い)は、4月17日が-0.014%、本日は-0.002%まで上昇した。マイナス値はショートがロングへ支払うことを意味し、ゼロ方向への修正は、ショートポジションの手仕舞い・強制清算が進んでいることを示唆する。
典型的な上昇反発のセットアップは、未決済建玉が増加しつつ資金調達率が大きくマイナスである状態、すなわちショートがラリーに積み増されている状態で現れる。しかし今回のチャートは逆で、オープンインタレストは減少し、資金調達率はゼロに近づいている。新規のビットコインロングの参入もなく、ショートすら様子見となっている。
この点から慎重に読み取ると、デリバティブ市場は明確な方向感を示していない。現在はポジションのリセットが進行している。クリーンな状態は持続的な動きの前兆となる場合もあるが、それだけではブレイクアウトの原動力にはならない。レバレッジ中立となった今、現物市場動向が決め手となる。
「Hodler Net Position Change」は、1日ごとに長期保有者がどれだけ買い増しているかを示すグラスノードの指標で、4月17日の3万2942BTCから4月19日には3万6482BTCまで上昇した。この間、ホドラーによる累計買い増しは10.75%増となり、ビットコイン市場としては大きな動きである。
売り手の内訳は、グラスノードの「HODL Waves」(保有期間別の流通供給割合)を照合することで明らかになる。1週間~1カ月保有のグループは、最も新しい投機的買いを示し、4月9日に4%近くまで上昇した後、4月19日には2.781%まで低下した。
このグループは10日間でおよそ30%縮小した。これは直近の投機的買いがラリーで利益確定を進め、長期保有層が押し目を吸収した動きと一致する。
このようにして、弱い手から強い手への入れ替わりはフラッグの持合い下で静かに進行している。ホドラーの動向が、デリバティブ市場では読み切れなかった問題に答えを示す。レバレッジが中立なのは、現物市場が買いを担っているからであり、次なるフラッグの動向は1つの価格シグナルにかかっている。
ビットコインの価格は、6万4,869ドルを起点、7万8,379ドルの高値を基準とする0.236フィボナッチ水準、すなわち7万5,190.98ドルを日足で明確に上抜ける必要がある。この水準は4月20日に試されたが、跳ね返され、依然として旗型パターンの抵抗帯が温存された。
7万5,190ドルを決定的に上抜ければ、旗型パターンの上昇解消が現実味を増す。急騰幅を起点から20.72%拡大したポール計測値は、チャート上で9万841.57ドルを示す。現在の価格帯から約21%上昇となる。ブレイクアウトが出来高を伴えばこの水準が目標となる。
本日形成された陽線は、デリバティブ市場でのレバレッジ増加を伴っていない。この動きに過剰なロングポジションによるロングスクイーズリスクが小さく、健全性がみてとれる。明確なブレイクアウトが定着すれば、現状フラットなレバレッジ状況が一転して上昇圧力へと転じる。
パターン上の特徴としては、2回天井を突破できなかった点が挙げられる。0.382水準の7万3,218ドルや0.5水準の7万1,624ドルまで深くリテストし、二度目の上抜けを図る展開も考えられる。0.618水準の7万30ドルを失えば、上昇パターンは無効となる公算が大きい。
現時点で7万5,190ドルが、9万ドル到達を目指す上昇継続シナリオと、旗型の上値余地が削がれるより深いリテスト局面とを分ける分岐点となる。


