イーサリアム(ETH)価格は、先週におよそ9%の調整を招いたものと同様の弱気シグナルを再び点灯させている。このシグナルは4月22日に再出現した。
ただし、基調となるポジショニングは変化している。クジラによる積極的な買い増しとファンディングレートの反転が、今回の展開は4月17日の売り崩れ時とは異なる可能性を示唆する。もっとも、主要なダイバージェンスは維持されている。
イーサリアム(ETH)価格は、この5週間で2度目となる通常型の弱気ダイバージェンスを示している。モメンタム指標であるRSIは、3月16日に66.54まで上昇した。4月22日に価格が高値を更新した際、RSIはこの数値に届かず、オシレーター上で下落した。これはモメンタムの弱まりを示すサイン。
同じパターンは3月16日から4月17日の間にも現れた。その際には8.88%の調整が起こり、ETHは2,252ドルで下げ止まった。
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しかし、クジラの動きは今回異なるデータになっている。イーサリアムのクジラは再び保有量を増やし始めた可能性がある。クジラの保有量は4月19日の1億2,375万ETHから、4月22日には1億2,391万ETHまで増加した。
対照的に、4月16日~19日の調整局面では、価格下落に合わせてクジラは保有量を売却した。こうしたポジションの変化は状況の違いを示唆するが、ダイバージェンス自体は依然として継続している。今後もクジラの保有状況には注意が必要だ。この層は突如として保有量を減らす傾向があるためである。
今回の変化を資金調達率や建玉が裏付けるかどうかが、新たな大幅調整発生の可否を左右する。
デリバティブ市場のポジション状況は4月中旬とは異なっている。ETHの建玉は約123億ドルで、4月17日にダイバージェンスが発生したときと同水準にある。一方、イーサリアムの資金調達率は反転している。
4月17日の時点でファンディングは-0.003%とマイナス圏にあり、マーケットはショート優勢だった。こうしたショート偏重の歪みの中で、4月19日の安値から価格が反転すると、ショート勢の買い戻しにより反発の勢いが増す構図となった。これに対し現在は、資金調達率がややプラスに転じており、トレーダーはロングに傾いていることを示す。
この変化は重要だ。軽度とはいえロング優勢のポジショニングと弱気ダイバージェンスが重なることで、先週とは逆の構図になる。仮に下落が始まれば、ロング勢のロスカットによって下値圧力が高まる反面、ショートカバーによる急反発は期待しにくい。ただし、資金調達率はいずれの方向にも即時的なショート/ロングスクイーズを招くほどの極端な水準には至っていない。
クジラの買いが上昇を支えている一方、ポジショニングがロングに偏っている中で、イーサリアム価格チャートが最終的な判断材料となる。
ETH価格チャートは今後の判断ポイントを示している。弱気シグナル無効化のためには、ETHがバウンス局面の上限となっている0.236フィボナッチ水準、2,377ドルを終値で上回る必要がある。
下値リスクはクジラの現在のスタンスが維持されるかにかかる。ETHが2,377ドルを回復できず、同時にクジラの保有量が減少すれば、まず2,252ドルの攻防となる。この水準は、ETHのコストベースが集中する価格帯でもある。
Glassnodeのデータによると、2,231~2,250ドルの間には71万6,028ETHがコストベースとして存在する。このコスト帯の保有者は、4月17日~19日の調整局面でも売却しなかった。それが前回、2,252ドルで下げ止まった要因と見られる。
2,252ドルが割れた場合は、次の主要な需要帯が2,067~2,085ドルとなる。このエリアのコストベースで保有されているETHは141万7,672ETHと、2,252ドル水準の約2倍にのぼる。
この水準を下回ると、イーサリアム価格チャートは1935ドル付近まで下落する可能性がある。
1つの細かな点が重要である。ダイバージェンスは継続中だが、4月17日以降クジラの動きが変化している。今回は調整がそれほど深くならない可能性がある。一方で、クジラの継続的な売り圧力が続く場合、先週と現在の主要な違いが消失する。
日足で2455ドル(0.382フィボナッチ)を上抜ければ、2517ドルまでの上昇余地が生じる。上昇ターゲットは2580ドル、2783ドル、3112ドル。
一方、2252ドルを割れる場合、チャート上の主要水準は2082ドルとなり、これは2000ドル超で最大の需要ゾーンと重なる。つまり、2252ドルは小幅な調整と、140万ETH規模のコスト基準ゾーンへの本格下落を分ける重要水準。
