イーサリアム関連のファンドは先週、8160万ドルの資金流出となった。コインシェアーズの報告によれば、これは過去3週連続で平均1億9000万ドル超の資金流入が続いていた流れに終止符を打った。
この流れの反転により、デジタル資産商品の資金参加は縮小した。一方、今週資金流入を示した暗号資産は前週の9種類から4種類に減少した。ただし、広義のデジタル資産ファンド全体では5週連続となる純流入を記録した。
デジタル資産ファンド全体の今週の流入額は1億1780万ドル。現在の連続流入局面の中で最も小規模な額となった。運用資産残高は約1550億ドル付近で安定し、前週比でほぼ横ばいとなった。
しかし、この見出し数字の内実には大きな変動が隠れている。月曜から木曜までに6億1900万ドルが流出したが、金曜日の1日だけで7億3700万ドルが流入し、トータルでプラスに転じた。
一方で、ビットコインファンドは1億9210万ドルの流入となり、年初来の累計流入額は42億ドルに到達した。今週の流入額は、過去3週で平均10億ドル規模だった流れと比べて低調だった。ショート・ビットコイン関連商品には600万ドルが流入した。
地域別の資金フローは米国から離れる動きがみられた。米国での資金流入は4750万ドルとなり、前週の110億ドルから大幅に減少した。
ドイツが4380万ドルで首位となり、カナダが1600万ドルの流入となった。欧州は資金流入の勢いを維持した形だ。
一方、米国の現物ETFデータでは資金流入再開が確認されている。SoSoValueの5月4日データによると、米国のビットコイン現物ETFは5億3200万ドルを集め、3日連続の流入を記録した。同じセッションでイーサリアムETFにも6130万ドルが流入した。
ファンドストラットのトム・リー氏は、この動きを「暗号資産の春」の始まりと表現した。同氏はCLARITY法案の進展や、トークン化と生成AIによるイーサリアムへの追い風を指摘している。
ETF以外でも、センチメントデータが変化を反映した。暗号資産のSNS解析プラットフォーム「Cookie DAO」は、今週ビットコインとイーサリアムが最大のマインドシェア獲得銘柄となったと報告した。
その要因は、JPモルガン・チェースが機関向けローン(住宅ローン等)の担保として両資産の受け入れに動いたこととされる。
しかし、イーサリアムファンドは資金流出超になる一方、ETH ETFへの需要は週末も強まっており、両者間でギャップが生じている。
新たな週が重要な試金石となる。金曜日のような反発が再現されれば、個人ではなく機関が市況の主導役であるとの見方が強まるだろう。