• エクソダスは、ムーンペイと提携し、自社の暗号資産ウォレットアプリにおける自己管理型決済を実現するため、米ドルに裏付けられたステーブルコインをローンチする。
  • このステーブルコインは、ユーザーが中央集権型取引所を介さずに暗号資産の送金・決済を可能にする新機能「Exodus Pay」をサポートする。
  • 今回のローンチにより、エクソダスはペイパルやサークルなど、ステーブルコインをサポートする数少ない上場企業の仲間入りを果たす。

暗号資産(仮想通貨)ウォレットプロバイダーのエクソダス(Exodus)は、フィンテック企業ムーンペイ(MoonPay)との提携により、米ドルに完全に裏付けられたステーブルコインを発行し、ステーブルコイン市場に参入する。

ムーンペイがステーブルコインの発行と管理を担当し、ステーブルコイン基盤プロバイダーのM0が支援する。トークンは2026年1月に稼働開始予定で、ネットワークと製品の詳細は追って発表される。

この動きにより、エクソダスは、USDCのサークル(Circle)、PYUSDのペイパル(PayPal)、FIUSDのFiservなど、ステーブルコイン製品を手掛ける数少ない上場企業の一角に加わる。

エクソダスのステーブルコインは、自社新製品「Exodus Pay」の中核をなす。同サービスはセルフカストディを維持しながらに暗号資産による日常的な決済を実現する。ユーザーはエクソダスのアプリを通じてこのデジタルドルを支払いや送金に使えるほか、報酬を得ながら、一般的な暗号資産取引に伴う複雑さを避けることができる。

「ステーブルコインは、人々がオンチェーンでドルを保有・移動する最も簡便な手段となりつつある」とエクソダスの共同創業者兼CEO、JP・リチャードソン(JP Richardson)氏は述べた。「しかし、その体験は、現代の消費者向けアプリが設定した期待値を満たす必要がある」。

具体的には、ユーザーがアプリ内でステーブルコインを使って国際送金したり、コーヒーを購入したりする際に、中央集権型取引所を利用したり、複雑なウォレット設定を管理したりする必要がなくなることを意味する。

11月に企業向けステーブルコインプラットフォームを立ち上げたムーンペイは、エクソダスとの提携がブランド化されたデジタルドルを消費者向け金融ツールに組み込む手法を示す事例だと述べた。

「このローンチは、消費者ファーストの製品が、コンプライアンスに準拠したステーブルコイン発行と、グローバルな規模で運用可能なインフラ・流通網を統合した際に、何が可能かを示している」とムーンペイのCEO、イバン・ソト=ライト(Ivan Soto-Wright)氏は語った。

エクソダスのステーブルコインは、ムーンペイのグローバルネットワーク(売買ツールやスワップツールを含む)を通じて利用可能となる。今後の展開は各市場の規制当局の承認次第だ。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Exodus joins stablecoin race with MoonPay-backed digital dollar

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