フィデリティ・デジタル・アセッツ(Fidelity Digital Assets) が、同社初となる米ドル建てステーブルコイン「フィデリティ・デジタル・ドル(Fidelity Digital Dollar:FIDD)」を2月4日に正式ローンチした。なお同社は、米資産運用大手のフィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)傘下でデジタル資産事業を手がける企業だ。
なおフィデリティは、FIDDについて今年1月28日に発行予定を先行して公表していた。今回は当初示していた計画に基づき、正式提供開始した形となる。
フィデリティによるとFIDDは、デジタル資産およびブロックチェーン技術の利点と米ドルの安定性および信頼性を組み合わせた「デジタル・ドル」と位置付けられている。FIDDは、個人投資家および機関投資家の双方を対象に提供される。
FIDDは、フィデリティ・デジタル・アセッツが発行主体となる。準備資産の運用管理は、同じくフィデリティ傘下で資産運用を担うフィデリティ・マネジメント&リサーチ(Fidelity Management & Research Company) が担当する。同社は長年にわたり資産運用事業を展開しており、その知見を生かして準備資産の管理を行うとしている。
FIDD発行の背景についてフィデリティは、米国において決済用ステーブルコインに関する規制枠組みが整備されたことを挙げている。同社は、2025年7月に成立した「ジーニアス法(GENIUS Act)」が、決済用ステーブルコインに対して明確な規制上の枠組みを提供したと説明している。
なお大手資産運用会社によるデジタル資産分野での取り組みとしては、ブラックロック(BlackRock)がトークン化マネー・マーケット・ファンド(MMF)「BUIDL」を提供するなどの事例があるものの、資産運用会社が独自のステーブルコインを発行する例は多くない。
フィデリティはこれまで、デジタル資産分野における研究やインフラ整備を継続的に進めてきた。今回のFIDD正式ローンチも、同社が進めてきたデジタル資産関連事業の延長線上に位置付けられる。
参考:フィデリティ・プレスリリース
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