ステーブルコイン発行大手のテザー(Tether)が、アンカレッジ・デジタル(Anchorage Digital)への1億ドル(約156億8,000万円)の戦略的投資を実施すると2月5日に発表した。
投資を行うのはテザーの独立投資部門テザーインベストメンツ(Tether Investments)。形態は株式購入によるもの。取引完了時期は公表されていない。なおアンカレッジデジタルによると、今回の投資により同社の評価額は42億ドル(約6,585億6,000万円)になったとのことだ。
アンカレッジ・デジタルは、機関投資家向けに暗号資産の総合プラットフォームを提供する企業。同社は、米国で初の連邦認可を受けた暗号資産(仮想通貨)銀行「アンカレッジ・デジタル・バンクN.A.(Anchorage Digital Bank N.A.)」を中核に、シンガポール金融管理局(Monetary Authority of Singapore:MAS)からライセンスを取得した「アンカレッジ・デジタル・シンガポール(Anchorage Digital Singapore)」、ニューヨーク州金融サービス局(New York Department of Financial Services:NYDFS)からビットライセンス(BitLicense)を取得した「アンカレッジ・デジタル・ニューヨーク(Anchorage Digital New York)」、およびセルフカストディウォレット「ポルト(Porto by Anchorage Digital)」を通じて機関投資家向けサービスを展開している。
テザーは1月27日、米国で新たに整備された連邦ステーブルコイン枠組み「ジーニアス法(GENIUS Act)」の下で運用されることを前提に設計したステーブルコイン「USAT」をローンチ。同コインの発行体としてアンカレッジ・デジタル・バンクを選定した。
今回の投資は両社間の既存の関係を拡大し、次のデジタル資産導入段階に向けた安全で規制されたインフラ構築に共通の焦点を当てているとのことだ。
また同日、テザーインベストメンツによるゴールドドットコム(Gold.com)への1億5,000万ドル(約235億2,000万円)の投資が発表された。
ゴールドドットコムは貴金属販売プラットフォームを展開する企業。テザーはこの投資によりゴールドドットコムの株式約12%を取得している。
ゴールドドットコムは、この投資から得られた収益のうち2,000万ドル(約31億3,600万円)をテザー発行の金連動トークン「テザーゴールド(XAUT)」への投資に充てるとしている。
また両社は、ゴールドドットコムのプラットフォームにXAUTを統合する方針を示している。
さらに、テザー発行の米ドル建てステーブルコイン「USDT」や「USAT」で顧客が現物金を購入できる選択肢について検討されている。ただし、これは規制・技術・商業上の考慮事項に左右されるとのこと。
ゴールドドットコム側リリースでは、テザーがゴールドドットコムに少なくとも1億ドル相当以上の金リース枠(gold leasing facility)を提供すること等が挙げられている。
参考:テザー1・アンカレッジデジタル・テザー2・ゴールドドットコム
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