オンチェーン調査家のZachXBT氏は10日、テレグラムユーザー名「danbao」が約220万ドル(約3.4億円)で取引された件をめぐり、その販売元が違法マーケットプレイスであったと指摘する投稿を行った。同氏の投稿は、華やかな高額取引の裏側にある犯罪的実態を明らかにする内容となっている。
TONコミュニティは8日、テレグラム公式マーケットFragment(フラグメント)を通じ、danbaoが過去最大規模となる約158万TONで売却されたと発表した。この投稿は、TONエコシステムの活況を象徴する出来事として拡散され、同コミュニティ関係者であるZenithTON氏の「史上最大のユーザー名セール」とする投稿が引用されていた。
これに対しZachXBT氏は、ユーザー名の販売者が「Tudou Guarantee」であると強調。この販売者は、過去に活動していた違法マーケットプレイス「Huione Guarantee」が名称変更したものだと指摘した。
同氏が示した証拠のひとつが、テレグラムチャンネル「土豆公群(Tudou Public Group)」のスクリーンショットだ。同氏によれば、このチャンネル上では盗難された個人識別情報の売買や資金洗浄サービスに加え、いわゆる「pig butchering(長期的に信頼を構築した上で資金を搾取する手口)」に用いられるフィッシングサイトやディープフェイク技術などのインフラが、公然と広告されていたという。
またZachXBT氏は、ブロックチェーン分析企業エリプティックのレポートを基に、東南アジア地域に存在する詐欺拠点がTudou Guaranteeを通じて不正資金の洗浄を行っていた可能性にも言及した。これらの拠点では、人身売買や強制労働の被害者が詐欺行為に従事させられていたと説明している。
ZachXBT氏の投稿は、表向きは合法的に見えるオンチェーン取引であっても、その供給元次第では国際的な詐欺に結び付くリスクがある点を浮き彫りにした。暗号資産(仮想通貨)およびテレグラムエコシステム全体において、取引の背景を精査する視点が今後一層求められそうだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.2円)
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