分散型取引所(DEX)のアスターは5日、独自のレイヤー1ブロックチェーンとなるAster Chain(アスターチェーン)のテストネットを公開したと発表した。アスターは「本格的なメインネットローンチに一歩近づいた」と強調し、ユーザーへテストを通じてフィードバックを共有するよう促している。
アスターチェーンは、無期限先物取引に特化した高性能ブロックチェーンとして構想されている。近年、オンチェーン取引の透明性が高まる一方で、大口トレーダーのポジションや清算価格が可視化され、意図的な攻撃や不利な取引を招く点が課題視されてきた。アスターはこうした課題に対し、透明性とプライバシーの両立が必要だとして、同チェーンの開発を進めている。
アスターチェーンの特徴は、取引の意図と実際の約定処理を分けた設計となっている点だ。注文やキャンセルといった行動は、検証可能な形で記録。その一方、最終的なポジションや損益の詳細は外部から視認できないようにすることで、取引の安全性を高めるとしている。
また、アスターは同チェーンでのミリ秒単位の処理速度やガス代無料を掲げており、複数のブロックチェーン資産を横断的に利用できる方針も示している。テストネット段階では、ブロック生成や約定の高速化、クロスチェーン接続など、これら機能に関する検証を実施予定だ。
今回のテストネット公開は、段階的に進められてきた検証の最新フェーズにあたる。アスターは昨年12月、テストネット参加のためのホワイトリスト登録を開始し、コミュニティから参加希望者を募集した。その後、選ばれたユーザーを対象に限定的なテストネットアクセスを開放している。
公式ロードマップによると、アスターチェーンのメインネット公開は2026年第1四半期の予定となっており、同時に法定通貨の入出金(オン/オフランプ)の導入を計画している。今後のメインネット公開は、アスターが単なるDEXからブロックチェーンエコシステムへと進化する重要な節目となる可能性がある。
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