ブロックチェーン分析企業グラスノードは9日、最新の週次レポートを公開した。ビットコイン
BTC価格は一時6万ドル台前半まで急落したが、その後6万9,000ドルまで反発している。しかし、価格は戻りつつあるものの、市場全体のデータは依然として「守り」の姿勢を示していると分析された。
まず現物市場を見ると、取引量は前週比で約27%増加し、活況に見える。だがレポートは、取引高は急増したものの、「建設的な買い集めというより反応的な動きにとどまっている」と指摘している。買いと売りの勢力差を示す「累積出来高デルタ(CVD)」はマイナス圏に沈んでおり、売り圧力が優勢な状況は変わっていない。
機関投資家の動向を反映する現物ETFでも、同様に慎重な姿勢が目立つ。資金流出は大幅に縮小したが、取引高の急増についても、価格変動に反応した短期的な売買にとどまり、持続的な需要の形成には至っていないと分析されている。
デリバティブ(金融派生商品)市場では、リスク回避の動きがより鮮明だ。未決済の建玉(OI)は約15%減少し、投機的なポジションの整理が進んだ。資金調達率も低下しており、レバレッジをかけた強気な買い手が一歩引いている状況が浮き彫りになっている。
一方で、オンチェーンデータには、市場のストレスが徐々に落ち着きつつある兆しも見られる。市場規模の成長を示す実現時価総額の変動率はマイナス1.3%まで低下し、資金流出が続いていることを示した。こうした動きは、売り圧力が徐々に弱まりつつある局面に入ったことを示唆している。
また、現在の価格水準では、含み益にあるビットコイン供給の割合が55%まで低下している。これは、多くのコインが含み損の状態にあることを意味する。レポートは、このような局面が、売却インセンティブの低下や緩やかな蓄積局面と重なるケースが多いと指摘している。
レポートは、市場全体が依然として防御的な状態にあると総括した。一部では売り圧力の緩和を示す兆しも見られるものの、本格的な回復には条件があるとする。その条件として、直近の安値圏で価格を支える「現物市場での新たな買い需要」が戻るかどうかが鍵になると結論付けた。
ETFからの資金流出が大幅に縮小したことは明るい材料だが、取引高の急増に対して純流入が限定的である点については、機関投資家が依然として慎重姿勢を崩していないことを示している可能性がある。現在は積極的な買い向かいではなく、様子見の姿勢が強い。トレンド転換を見極めるには、ボラティリティへの反応ではない、継続的かつ安定した資金流入の再開を確認する必要がある。
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